日本一宝くじが当たると評判の千葉県長南町にある長福寿寺。境内にたくさんの人形やぬいぐるみが安置されたお堂があります。長福寿寺は人形供養もしてくださるのです。どのようなものなのか紹介します。
人形供養においては400年の歴史がある長福寿寺
昨今では色々な場所で人形供養が行われています。神社仏閣はもちろんのこと葬祭業者が行っているのも見かけたことがあります。私の知る限りでは、演奏者が音楽を人形に聞かせるだけで「はい、人形供養しました」と平気で言う業者もあります。
それって単なるパフォーマンスでは?供養って言える?
長福寿寺は人形供養には400年の歴史があるお寺。その人形供養の内容は他とは違います。
- 人形抱き観音様の御前に人形を安置。
- 3ヶ月間、感謝の念を込めて僧侶が読経供養します。
- 専用の火葬炉で人形の火葬お焚き上げを行います。御霊を極楽浄土へ導きます。
人形を廃棄処分する寺もあるようですよ。長福寿寺だはキチンとお焚き上げしてくれます。火葬炉はプラスチックもOk.雛人形、五月人形、ぬいぐるみ全部供養してくださいます。
18日と24日のご縁日には特別供養。毎月1日〜7日は特別供養護摩焚きが執り行われます。
人形は持ち込みでも宅急便でもOK
お持ち込みの場合、長南町の長福寿寺へ出向きます。僧侶が立会い読経をしてくださるので来山時は連絡します。
宅急便で送るのもOKです。送付用紙や供養料支払いなどについて手順があるのでHPを要確認です。
供養料
●人形・ぬいぐるみ1体の大きさ
身の丈10センチ以内 | 1000円 |
身の丈30センチ以内 | 3000円 |
身の丈30センチ以上又は重さ1キロ以上 | 5000円 |
80センチを越す特大のものは特別供養別途1万円。
●ひな人形・五月人形:一式一万円(7段飾りは2万円)
●特別供養:通常の供養料の他に1万円
●卒塔婆建立・感謝法要:火葬に同席できます。1体5万円
●仏像の供養:1体3万円
本来はお布施なので、HPにはあくまで「目安」と書かれていました。
長福寿寺の人形供養の物語
境内の看板に書いてあった物語を紹介します!
室町時代末の頃、当時の長福寿寺学頭(住職)は十七代豪仙学頭でした。その学頭の元にある時、一人の若い娘が訪ねてきました。話を聞くと、娘の祖母が大変信仰熱心、かつ子供好きで、村内で赤ちゃんが生まれたと聞くと自らお人形を作り、赤ちゃんにあげていたと言うのです。そして娘にも赤ちゃんが生まれ祖母より愛情たっぷりのお人形をいただき、とても喜び大切に遊んでいたといいます。
しかし歳月が過ぎ、お人形もボロボロになり祖母も亡くなったため、ケジメをつけるために感謝の法要を修して供養したいと思い豪仙学頭を訪ねて来たのです。
そこで豪仙学頭は、十一面観音様の御前において3ヶ月もの間、心を込めて丁寧に供養したところ、お人形は嬉しそうににっこり微笑み成仏したのです。
それを見た娘は感激のあまりその場で泣き崩れ、豪仙学頭に心から感謝しました。その噂がたちまち広がり、近隣の村々より次々とお人形が持ち込まれるようになりました。みなさん大切なお人形に感謝の気持ちを伝えたかったのですね。
以来今日まで、豪仙学頭の人形供養に対する真摯な気持ちを引き継ぎ、人形供養専用の御堂を建立し、人形抱き観音様の御前にて3ヶ月もの間読経供養した後、丁寧にお焚き上げ(火葬)を行うことを厳守しています。
コメント